安達としまむらアニメ特典小説1~4巻を読み終えて

文字の羅列のため、読みにくい点などあるかと思いますが、ネタバレ、感想、自分なりの解釈を織り交ぜながら、特典小説について語っていきたいと思います。

 

まず初めに、一番大事なことを。
あだしまが大好きなみんな、入間人間さんに感想を送ろう…!
大事なことなのでもう一度。
入間人間さんに安達としまむらの感想を送ろう!!!

はい。詳しくはあとがき編に続きます。


『あとがきについて』
1~3巻にはあとがきがありませんでしたが、4巻ではありましたね。

あとがきの中で私が伝えたいことを4つ抜き出します。
①最終話はあくまで8巻
②原作がどこまで続くかはまだ決めていない
③けど、できれば12巻までは出したい
④原作がこれからも続くのは、ファンのおかげであり、感想を頂けているからである

10巻の話は9巻のあとがきや、入間人間さんの公式サイト(https://kakuyomu.jp/works/1177354054897444952)でも言及がありましたが、まさか12巻まで考えてくださっているとは…!感無量でございます。
1年に1冊出たとしても、あと3年近くは生きれます。逆に言うならばそれまでは何が何でも死ねない。

しかし、私は12巻以降も続くのでは…?と、淡い期待を胸に秘めております。
だって3巻くらいで終わるつもりが10巻までは確実に出るんだもの。
そして、それはひとえに「安達としまむらを愛して下さるファンのため」みたいに感じるのです。
もう、泣いちゃう…。感謝…。

私はアニメで安達としまむらを知りましたが、こんなに愛してやまない作品に出会えたことは、うんめーだと思っています。

そこで思います。大好きなあだしまに、入間人間さんに、一ファンである私は何ができるのかと。

冒頭に話が戻ります。
入間人間さんに感想を送ろうと。

 

作品への応援の仕方はたくさんあると思います。
お金を使うこと、人に勧めること、界隈を盛り上げること、レビューを書くこと、そして作者に感想を送ること。他にももっとたくさんあるかもしれません。
人にはできることとできないことがあって、お金も有限です。
でも感想を送ることは誰にでもできて。そしてそれが、あだしまが続く糧になるのならばこんな幸せはありません。
不器用でも真っすぐな気持ちは、たとえ支離滅裂な内容になったとしても相手に伝わるということは、安達から学びました。

「好き」「ありがとう」なんでもいいと思います。わたしはこのブログを書く前に送らせて頂きました。

もちろん強制するつもりもなくて、感想を送ったことがないからダメだ!なんて思いません。

気が向いた時にでも送ってみてはいかがでしょうか。

 

1巻『Chito』
・あだしま
ヤシロの思い出話として「安達としまむら」お話が始まりますが、時系列は8巻の10年後より少し前。
このお話がまた尊いのなんの。
社会人の二人の日常が切り取られていて、漂う幸せをひしひしと感じます。
しまむら安達のことめっちゃ好きやーん!って感じもまた、たまらんところです。
安達は相変わらずかわいいやつですね、かわいいよ。
しまむらが漏らした「どんな出会いも必ず別れて終わる」という言葉に、「出会えないと別れが辛いことさえわからないから出会えてよかった」みたいに返す安達が愛おしい。
しまむらの強迫観念は、マイノリティだからこそ感じるものなのかもしれないなと、読んでいて痛いほど共感しました。
伏線ですが、しまむらが長生きするかも、っていうのは、これは原作でも何回か出てきてますね。
ここまで言われると安達が短命に思えて仕方なかったです。

・チトシマ
いわゆる安達としまむらではなく、チトとヤシロの二人から物語が始まります。
地球ではないどこかの星。3,700年後?37,000年後?(個人的には3,700年後だと嬉しいのですが)ということは、パラレルではなく生まれ変わりですかね。3巻に出てくる最後の一文も、そう思う要因の一つです。これは後ほど。
チトのことを、名前から連想すると安達か?と最初は思いましたが、一人称は「わたし」。ヤシロもどちらかというとしまむらに似ていると言っていたことから、チト=しまむらなのかなと思います。
シマ=安達はまだ出てきません。
しまむらがヤシロに教えた飴色を、ヤシロがチトに教えているシーンや、チトがヤシロのことをただ飯食らいと呼ぶところがエモい…。
最後にヤシロが言っていた「しまむらとヤシロの約束」これがこの特典小説の核なのかもしれません。


2巻『死間』
不吉極まりない名前に、ドキドキしたのは私だけじゃないはず。心配は杞憂に終わりました。いやよかった。

・あだしま
しまむら20歳の誕生日のお話しでした。
まず、自分の誕生日にカレンダーに花丸書くところかわいすぎません!?なんともしまむらっぽいw
誕生日なのに安達から連絡来てなくて、連絡したいけど安達から気付いてほしいしまむら。かわいいかよ!安達のことめっちゃ好きやん!パート2です。
しまむらしまむら母の会話は、優しい気持ちが溢れて、気づいたら泣いてました。いい親子だなぁと。素敵だなぁと。心温まります。
からの日野。
まず「あさがおと…」のくだりでめちゃくちゃびっくりしました。あさがおと加瀬さん、ですよね?百合ですよね?日野が百合を読んでいる事実。ということは永藤も読んでいる。
二人は成長してどういう関係になったのか、気になる点が増えました。
と、同時に、日野は安達としまむらの関係にも気付いているなと確信しましたね。それでもあえて言及しない二人の関係がまたよいところです。
が、いつかそういう話もしてほしい気持ちもあります…。将来的にも4人はたまーに会っていて欲しいなと思いました。
そしてこの回、日野の名言がさく裂します。
省略してまとめると。
「風って言うのは目に見えないけど、植物の揺れで感じれる」
「心だって見えないけど、贈り物によって見えるかも」
名言!ここでも泣きました。
日野、あんたってやつはちょーいいやつだな、ほんと。
名言はさらに続きます。
「友達だから別れるんだ」
これは1巻の安達の言葉と重なりますね。いやーもう、一生友達でいてくれ。
その後安達が来た時のしまむらの反応がかわいすぎましたね。
安達の出番はありませんでしたが、十二分にあまあまでございました。
家に帰ったしまむらとヤシロの会話では、1巻のチトとヤシロの会話の伏線が回収されます。
しまむらとヤシロの約束」は20歳のしまむらとした約束だったわけですね。
その会話の中で、しまむらが自分が死ぬときの願いをヤシロに吐露します。そしてヤシロは約束をする。
ヤシロがいることによって、しまむらは何度も救われてますね。

・チトシマ
ヤシロがるーるるーと歌ってる曲はスピ〇ツさんのロビ〇ソンでは!?と、勝手にエモエモしました。
例にならって、チトとヤシロの物語。チトも犬が好きそうな描写が書かれていて、思わずにこにこ。
最後の最後にやっとシマと出会いますね。
ヤシロの目的が果たされました。


3巻『ムラ』
・あだしま

時系列は20歳の秋〜冬。
タイトルと、公式さんから出た試し読みで、あだしま界隈に波乱が起きましたね。笑
そういうのってどういうこと?え、あのあだしまが?ええ!?と混乱したものです。笑
想像通りの「そういうこと」でしたね。
17ページのファーストキスのくだりは、ぜひとも原作で深く掘り下げてほしい。お願いします…。時期は2巻の20歳〜この温泉の間なのでしょうけど、安達の誕生日とかだったらエモいなぁ。
全体を通して、二人の気持ちと物語の展開は、本当にもう言葉には言い表せない尊さがありました。
温泉の卓球のシーンでは原作1巻の卓球のやり取りを思い出し、安達がしていたことをしまむらがする。…泣きました。
最後の「愛してるぜ」は全身鳥肌ものです。しまむらって女は…。
これはもう一つの最終話と言っても過言ではないほどの内容でした。

・チトシマ
チトとヤシロの会話は興味深かったです。
安達としまむらという二人が出会うことの重要さが如実に書かれていて、世界には安達としまむらの二人が必要不可欠なのですな。
それをヤシロが語ると説得力があるというか、なんというか。観測者ですもんね。
だからきっと崩壊も止まる。
原作では安達はしまむらに会うために生まれてきたと言われていましたが、今回、チトはシマに会うために生まれてきたと言われています。ふむふむ。チトシマのどぎまぎした関係から手を繋ぐまでが思いのほか早く、嬉しい驚きでした。

1巻の時にも言及した、最後の一文。

「わたしのものじゃない懐かしさ」

これはしまむらの魂が感じた「安達としまむら」だっだ頃の記憶なんじゃないかなと、私は解釈しました。泣く…。

チトシマの最終話でした。

魂については4巻にて。


4巻『Abiding Diverge Alien
略してADA。
エイリアン(ヤシロ)がなんだって!?

・あだしま
死ネタじゃないかなって危惧されてた方が多いように思います。その通り、死ネタでした。冒頭から泣きながら読みました。
ヤシロと出会って70年近く。歳は80半ばでしょうか。
安達、日野永藤、そしてしまむら妹と樽見、サンチョパンチョデロスまで死んだ。
妹が死んでることと、樽見やその他の名前が出てきたことに衝撃を受けました。樽見との交友があったのか…気になる…。
妹が時の人になったと書かれていました。原作9巻でも16年後になにかとても大きなものを見つける、と書かれてましたね。何が起きたのかとても気になります。
死んだ安達を脳内で補うしまむら…これが泣かずにはいられますかって話です。

最後には幻まで見てましたね。私は幽霊ではなく幻と解釈しました。というのも安達は死後『としまむら』にいっているのではないかと思ったからです。(『としまむら』は入間人間さんが無料で公開している安達としまむらのSSです。こちらから→https://kakuyomu.jp/works/1177354054897444952/episodes/1177354054934072642)

ずっと心残りだっただろう気持ちを安達に伝えられて、それが例え幻であっても良かったなぁと思います。

ゲームの話では安達にいい防具を買ってあげていて、そんなところにもしまむらの優しさを感じました。高校生の頃は(お婆ちゃん以外)自他共に優しくないと評していたのに、しまむらめちゃくちゃ優しいよ。そしてまた泣く。
安達が死んだのが5年前と書かれていたのでは80歳前後でしょうか。安達は死ぬ間際までしまむらといれて幸せだっただろうなぁ。原作で安達は自分は短命だろうみたいなことを思っているシーンが何度かあったので、思ったより長生きしてて本当に良かった。
あと、しまむらだけが生き残った世界でもヤシロだけは変らず隣にいて、安心しました。
最後に、1巻での「しまむらとヤシロの約束」が具体的にされましたね。泣く…。ずっと泣いてんな。
これは勝手な解釈なんですけど、死ぬってことはきっと肉体のことを表していて、魂は死んでなくて、生きている。その二人の魂がまた出会うってことなんだろうなと思いました。それがチトシマなのかなと。

・チトシマ
時系列は1巻の前。チトとヤシロの出会いの話。
この前にあだしまの話があるから、ヤシロの登場が女神のように見えてなりませんでした。
ここからやっと動き出す。
ありがとう、ヤシロ…。


『1~4巻を通して』
Chito→死間→ムラ→ADA(Abiding Diverge Alien)→
タイトルが発表された時、タイトルの順番が輪廻転生を表しているみたいだなーと思ったのですが、結果その通りかなと思いました。

安達としまむら」から全ては始まって、どんな世界線でも何千年後でも、たとえ違う星であっても、死んでしまったとしても、二人が出会うことは確約されている。少し上手くいっていないようだったらヤシロが見に来てくれて…。
個人的に、スーパーウルトラミラクルハッピーくらいなハッピーエンドが好きなので、安達としまむらのそんなところに救われます。
これすなわち『うんめー』ですね。

チトシマはのその後はどうなるんでしょうか。あの先には何があるんだろう。チトシマのその後を読める機会があったら嬉しい限りです。
どんな二人のことも見届けたいと思ってしまうのは贅沢でしょうか。

 

読み終えてみると胸が締め付けられて切なくて苦しくなりながらも、それだけじゃなくて。チトシマの始まりやシリーズを通して二人の幸せが、しまむらの幸な様子が伝わってきて、ああ、よかったなと思いました。 

 

安達としまむらという作品は、原作も特典小説も何度読み返しても内容が色褪せません。それってすごいことだよなぁと思います。読み終わってまたすぐ読みたくなる本ってなに?

こんな素敵な本に出会えて幸せです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
入間人間さん、安達としまむら安達としまむらが好きな全ての人に感謝を送ります。だ、だいすき、だあー!